年賀詰



もどる

  1. 年のはじめの

    詰将棋を趣味とする人の間で、年賀詰ほどメジャーとなった慣習はありませんが、それは同時に一般の方々に最も知られていない慣習の一つでもあるでしょう。
    年賀状を大量に出す習慣があることで知られる日本人ですが、大半が日本人である詰将棋人も例外ではなく、詰将棋人同士で年賀状をやりとりしています。ここで見られるのが、年賀状に詰将棋を書いてくる人の多さです。
    多くは、その年の数字・漢数字や干支などをデザインしたもの(つまり、初形が図柄となっている「象形」や、詰め上げると図柄になる「あぶり出し」などの曲詰)です。複数文字の組局や、初形と最終形で意味の通じる2文字(以上)にするものもあります。出す枚数は人によって違いますから、一枚一枚手で書いてあったり、図面入りで印刷してあったりします。

  2. 年賀詰のマナー(?)

    年賀詰は、あくまで年賀状に添えるものです。受け取った人に、鬼のようなパワーを使わせて解かせようなどということを期待してはいけません。お屠蘇気分の所に、そんな難解な詰将棋を送り付けられたら、相手にされないでしょう(相手にする人もいますが)。あくまでさり気ない遊び程度にしたいものです。
    詰将棋人以外の人に出す年賀状には、さらに注意を払う必要があります。自分が作った詰将棋の難易度を客観的に評価するのは非常に難しいことです。そして、世の中の「少々は将棋ができる人」は、大抵は詰将棋が得意ではありません。相手が詰将棋自体に関心を示さないようであれば、むしろ年賀詰など出さない方が良いでしょう。
    また、新年早々「不詰」の欠陥作品を送り付けたりしないようにしたいものです。罪もない人のお正月が犠牲になる可能性があります。

  3. 機を逸すると?

    年賀詰の入った年賀状を出すには、年賀詰を作るところから始めなければいけません。用意のいい人は、正月休みに来年(!)の年賀状のネタを作っていたりしますが、用意が悪い人(しかも体裁だけは保っておきたいと思っている人)は、大晦日に作っていたりします。
    雑誌の詰将棋欄では年賀詰は1月号を飾るものとして喜ばれます。この場合は、(その詰将棋欄の応募要項にもよりますが)発売日の6ヶ月前から3ヶ月前までには投稿しておかなくてはなりません。
    もし機を逸すると、干支の図柄なら12年待たなければなりませんし、西暦の下2桁なら百年待たなければなりません。元号の場合は、縁起でもないことを期待するしかありません。

もどる